ホーム>医療事務>これで理解!令和8年度(2026年度)調剤報酬改定【4つの柱で分かりやすく解説】
目次

1. 🏥 薬局の機能(調剤基本料・地域支援体制加算など、薬局の算定要件)

「この薬局だから算定できる」

基本となる評価

調剤基本料1~3(薬局の基本的な運営体制や地域における役割を評価する点数)

💡 ざっくり言うと? 「どのくらい処方箋が来るか」「特定の病院に依存していないか」によって決まる、薬局のベースとなる点数(基本給のようなもの)です。 色んな病院からバランス良く処方箋を受けている薬局ほど高い点数(基本料1)になり、特定の病院からばかり処方箋を受けている大型薬局は点数が下がります。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
調剤基本料1 47点 下記の2〜3に当てはまらない、一般的な薬局
調剤基本料2 30点 ・月4,000回超 & 集中率70%超
・月600回超〜4,000回以下 & 集中率85%超(※都市部の新規薬局)
・特定の病院の処方箋が月4,000回超
調剤基本料3 イ)25点
ロ)20点
ハ)37点
グループ展開している大型薬局や、特定の病院への集中率が極めて高い薬局(※受付回数と集中率でイ〜ハに分類)

⚠️ 減算されるケース(要注意ルール)

  • 妥結率が50%以下など: ベースの点数が 半分(▲50%) になってしまいます。
  • 複数処方箋の同時受付: 同じ病院からの2枚目以降の処方箋は 2割引き(▲20%) で計算されます。
  • 処方箋受付回数のカウント: 同一建物内の複数病院は合算され、グループ薬局内で集中率が最も高い病院が同一の場合は受付回数に含まれます。

妥結率(だけつりつ)とは、医療機関や薬局が医薬品卸売業者から仕入れる医薬品について、「あらかじめ購入価格(取引価格)が決定している医薬品の割合」のことです。

特別調剤基本料A・B(「通常の調剤基本料の対象にならない薬局」に適用される基本料)

💡 ざっくり言うと? 「病院の敷地内にある薬局」や「そもそも国に届出を出していない薬局」など、通常のルールから外れる薬局に対して適用される、非常に低い基本料です。 ペナルティ的な意味合いが強く、他の加算も軒並み取れなくなります。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
特別調剤基本料A 5点 病院と特別な関係(同一敷地内にある等) & 集中率50%超の薬局
特別調剤基本料B 3点 調剤基本料の届出を行っていない薬局

⚠️ 減算されるケース(要注意ルール)

  • 特別Aの制限: 地域支援体制加算・後発医薬品調剤体制加算等が ▲90% に減らされます。また、一部を除き薬学管理料が算定できません。
  • 特別Bの制限: 調剤基本料の各種加算および薬学管理料に属する項目は一切算定できません。
  • 多剤投与の制限: A・Bともに、1処方につき7種類以上の内服薬が出た場合、薬の値段(薬剤料)が ▲10%減算 されます。
分割調剤(1枚の処方箋の薬を「2回以上に分けて」渡した場合の評価)

💡 ざっくり言うと? 薬が長期保存できない場合や、ジェネリック医薬品のお試しなどの患者さんの事情により、1枚の処方箋の薬を「2回以上に分けて」渡したときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
分割調剤(2回目以降) 5点 1枚の処方箋で、2回目以降に薬を渡すたびに算定
分割調剤(2回目のみ) 5点 1枚の処方箋で、2回目のみ算定可能
門前薬局等立地依存減算(特定医療機関への依存度が高い薬局は減算)

💡 ざっくり言うと? 都市部など「薬局がたくさんある地域」や「医療モール」の中にあり、特定の病院に依存しきっている薬局に対する減点ルールです。

📊 点数と条件のまとめ

区分 減点 主な対象・条件
門前薬局等立地依存減算 ▲15点 都市部の薬局多数地域や、医療モールに所在する特定の薬局(※既存の薬局は除く)

地域医療への貢献

地域支援・医薬品供給対応体制加算(夜間休日対応、麻薬・無菌調剤などの実績を積む)

💡 ざっくり言うと? 「夜間や休日も対応しているか」「麻薬や在宅医療をしっかりやっているか」など、地域医療への貢献度が高い薬局へのご褒美(加算)です。 実績が多ければ多いほど、高い点数(加算2〜5)がもらえます。

📊 区分ごとの点数まとめ

新区分 点数 対象の薬局 実績要件(①~⑨)のクリア数
加算1 27点 全区分共通 条件なし(※医薬品安定供給要件のクリアは必須)
加算2 59点 調剤基本料1 かかりつけ薬剤師実績(④)を含む 3項目以上
加算3 67点 調剤基本料1 7項目以上
加算4 37点 調剤基本料1以外 かかりつけ(④)+在宅(⑥)を含む 3項目以上
加算5 59点 調剤基本料1以外 7項目以上

📊 実績要件(①〜⑨)の詳細

チェック No. 求められる実績(要件) 基本料1の薬局(加算2・3) 基本料1以外の薬局(加算4・5)
夜間・休日等の対応実績
(時間外・休日加算などの算定回数)
40回以上 400回以上
麻薬の調剤実績 1回以上 10回以上
残薬調整・有害事象防止の実績
(医師に連絡して薬を調整した等)
20回以上 40回以上
かかりつけ薬剤師としての指導実績 20回以上 40回以上
外来服薬支援
(持参薬の整理など)の実績
1回以上 12回以上
単一建物1人の在宅薬剤管理の実績
(訪問して指導した回数)
24回以上 24回以上
服薬情報等提供料の実績
(医師に文章でフィードバックした回数)
30回以上 60回以上
小児特定加算の算定実績 1回以上 1回以上
地域多職種連携会議への参加
(研修認定薬剤師が出席)
1回以上 5回以上
連携強化加算(災害や感染症流行時にも、医薬品提供を継続できる体制を評価)

💡 ざっくり言うと? 災害が起きたときや、新たな感染症が流行したときでも、地域にしっかり薬を供給できるよう準備している薬局への評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
連携強化加算 5点 災害や新興感染症発生時等の対応体制が整っていること

薬局の品質向上

後発医薬品調剤体制加算(後発品やバイオ後続品の使用割合を上げる)

💡 ざっくり言うと? 医療費を抑えるために、ジェネリック医薬品(特にバイオ医薬品のジェネリックにあたる「バイオ後続品」)を積極的に患者さんに勧めている薬局への評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
バイオ後続品調剤体制加算 50点 バイオ後続品の積極的な調剤を掲示し、実際に調剤を行っていること
後発医薬品減算(後発医薬品の使用割合が低すぎると減算される)

💡 ざっくり言うと? ジェネリック医薬品の使用割合があまりにも低い(基準値に満たない)薬局に対するペナルティ(減点)です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 減点 主な対象・条件
後発医薬品減算 ▲5点 後発医薬品の調剤数量が50%以下の薬局(※月600回以下の小規模薬局は免除)
医療DX推進体制整備加算(マイナ保険証や電子処方箋の導入)

💡 ざっくり言うと? マイナンバーカードの保険証利用を推進したり、電子処方箋や電子薬歴を導入するなど、国が推し進めるIT化(医療DX)にしっかり対応している薬局への評価です。「電子的調剤情報連携体制整備加算」とも呼ばれます。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
医療DX推進体制整備加算 8点 電子処方箋、電子薬歴を導入し、マイナ保険証の利用率が30%以上などの基準を満たす(月1回まで)

在宅対応能力

在宅薬学総合体制加算(地域での在宅医療に積極的に取り組む体制の整備と実績で評価)

💡 ざっくり言うと? 患者さんの自宅へ行く「在宅医療」の体制がしっかり整っていて、実際にたくさんの患者さんを訪問している薬局への評価です。無菌調剤や麻薬対応など、高度な対応ができると点数がさらに跳ね上がります。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
加算1 30点 在宅訪問の実績が年48回以上あり、緊急時の対応や医療材料の供給体制がある
加算2(単一建物患者) 100点 加算1の条件に加え、さらに高度な薬学的管理体制と十分な実績がある
加算2(それ以外) 50点 (同上)

2. 💊 薬の調製(調剤技術料・薬剤料などの算定要件)

「薬を適切な形で患者へ渡すための技術」

基本的な調剤

薬剤調製料(薬を棚から集めて揃える基本料金)

💡 ざっくり言うと? 処方箋の通りに薬を棚から集めてきて、患者さんに渡す準備をする(ピッキングする)ための、一番ベースとなる作業代です。薬の種類(内服、外用、水薬など)によって点数が異なります。

📊 点数と条件のまとめ

薬の種類 点数 条件・上限
内服薬(飲み薬) 24点 1剤につき。3剤分まで算定可能
屯服薬(頓服薬) 21点 1調剤につき算定
外用薬(塗り薬や湿布) 10点 1調剤につき。3調剤分まで算定可能
注射薬 26点 1調剤につき算定
内服用滴剤 10点 1調剤につき算定
浸煎薬(煎じて飲む薬) 190〜400点 7日分以下:190点、8日分以上:1日+10点、29日分以上:400点。3調剤まで
湯薬 (規定点数) 1調剤につき。3調剤分まで算定可能

薬に加工・工夫をすることで点数アップ

自家製剤加算(市販されていない形に薬を加工する)

💡 ざっくり言うと? 錠剤をすり潰して粉薬にしたり、薬局内で特別な薬を作ったりと、患者さんが飲みやすいように「市販されていない形」に薬を加工したときの技術料です。飲み込みにくい患者さんのために錠剤を砕く工夫もここで評価されます。

📊 点数と条件のまとめ

薬の種類 点数 備考・条件
内服薬(錠剤・カプセル・散剤など) 20点 7日分につき。※錠剤を単に分割した場合は2割(4点)
内服薬・屯服薬(液剤) 45点 1調剤につき
屯服薬(錠剤・カプセル・散剤など) 90点 1調剤につき
外用薬(軟膏・パップ剤など) 90点 1調剤につき
外用薬(点眼剤・点鼻剤など) 75点 1調剤につき
外用薬(液剤) 45点 1調剤につき

⚠️ 要注意ポイント

  • 嚥下困難な患者のための粉砕: 旧ルールであった「嚥下困難者用製剤加算」は廃止され、錠剤を粉砕した場合はこの「自家製剤加算」に含まれるようになりました。
計量混合調剤加算(複数の薬を量って混ぜ合わせる)

💡 ざっくり言うと? シロップ同士を混ぜたり、軟膏同士を混ぜ合わせたりなど、2種類以上の薬を正確に量って混ぜ合わせたときの技術料です。

📊 点数と条件のまとめ(1調剤につき)

薬の種類 点数
液剤(水薬など) 35点
散剤・顆粒剤(粉薬など) 45点
軟・硬膏剤(塗り薬など) 80点
一包化加算(薬を飲むタイミングごとに1袋にまとめる)

💡 ざっくり言うと? 「朝食後」「夕食後」など、飲むタイミングが同じ薬をまとめて1つの袋に入れる(一包化する)作業代です。患者さんが薬を飲み間違えないようにするための工夫で、「外来服薬支援料2」という名称で評価されます。

📊 点数と条件のまとめ

処方日数 点数 主な条件
7日分以下 34点 医師の指示や、患者の状況に応じて一包化を実施した場合
43日分以上 240点 日数が増えるごとに点数が加算され、最大240点

特殊な管理が必要な製剤

無菌製剤処理加算(無菌室で点滴や抗がん剤を作る)

💡 ざっくり言うと? 在宅で点滴をしている患者さんなどのために、菌が絶対に入らない「無菌室(クリーンベンチ等)」を使って、安全に薬を調製したときの技術料です。

📊 点数と条件のまとめ(1日につき)

薬の種類 点数(大人) 点数(15歳未満) 備考・条件
中心静脈栄養法用輸液 69点 237点 2つ以上の注射薬を混合した場合
抗悪性腫瘍剤(抗がん剤) 79点 147点 生理食塩水で希釈する場合も含む
麻薬 69点 137点 麻薬を含む2つ以上の注射薬の混合、または原液を無菌充填
麻薬等加算(管理が厳しい薬を取り扱う)

💡 ざっくり言うと? 金庫での保管や帳簿の記録など、法律で非常に厳しく管理が義務付けられている「麻薬」や「毒薬」などを調剤したときにつく点数です。

📊 点数と条件のまとめ(1調剤につき)

区分 点数 対象となる薬
麻薬 70点 医療用麻薬
麻薬以外 8点 向精神薬、覚醒剤原料、毒薬

薬価の会計

薬剤料(薬そのものの値段)

💡 ざっくり言うと? 薬そのものの値段(薬価)を点数化したものです。
ただし、特別調剤基本料A・Bの薬局の場合、次に述べる多剤投与時の減算の対象となることがあります。

📊 点数と計算方法

区分 点数・計算方法
使用薬剤料(15円以下) 薬剤調製料の所定単位につき 1点
使用薬剤料(15円超) 10円又はその端数を増すごとに 1点 追加
多剤投与時の減算(薬局によっては減算)

💡 ざっくり言うと? 特別調剤基本料A・Bの薬局に限って1枚の処方箋にたくさんの種類の薬(7種類以上)が書かれている場合、薬の値段を1割引きにする(減算する)というルールです。これは医療費削減のために設けられたもので、特に多くの薬を扱っている薬局にとっては注意が必要です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数・計算方法
多剤投与時の逓減措置 1枚の処方箋で 「7種類以上」の内服薬 が出た場合で、かつ 特別調剤基本料A・Bの薬局 の場合、薬の点数が 1割引き(90/100) に減らされます。

⚠️ 減算されるケース(要注意ルール)

  • 多剤投与時の逓減措置: 1枚の処方箋で 「7種類以上」の内服薬 が出た場合で、かつ 特別調剤基本料A・Bの薬局 の場合、薬の点数が 1割引き(90/100) に減らされます。

特定保険医療材料の会計

特定保険医療材料(薬以外で薬局で扱う物)

💡 ざっくり言うと? インスリン注射の「針」や、血糖値を測る「センサー」など、薬ではないけれど治療に必要な特別な医療用具をお渡ししたときの代金です。

📊 点数と計算方法

区分 点数・計算方法
特定保険医療材料 購入した材料の価格を 10円で割った点数(※厚生労働大臣が定めるものを除く)

3. 🧑‍⚕️ 薬剤師の対人業務(薬学管理料・服薬指導などの算定要件)

「薬剤師が患者に何をしたか」

調剤・服薬支援のベース

調剤管理料(薬歴への記録や、薬の安全性を確認する基本料)

💡 ざっくり言うと? 患者さんのアレルギー歴、過去の副作用、一緒に飲んでいる薬などを 「薬歴」にしっかり記録 し、今回の処方箋に問題がないか安全確認をするための点数です。薬を飲む日数に応じて点数が加算されます。

📊 点数と条件のまとめ(処方箋受付1回につき)

薬の種類・日数 点数 備考
内服薬(27日分以下) 10点 1剤につき算定(3剤分まで)
内服薬(28日分以上) 60点 1剤につき算定(3剤分まで)
内服薬以外(外用薬など) 10点 種類問わず算定
服薬管理指導料(患者さんに薬の説明をして、お薬手帳を確認する)

💡 ざっくり言うと? 窓口で患者さんに「この薬は食後に飲んでくださいね」「副作用は大丈夫ですか?」と説明したり、お薬手帳を確認したりする、いわゆる「服薬指導」の基本料です。お薬手帳を持参して3ヶ月以内に再来局してくれた患者さんは、少し点数が安くなります。

📊 点数と条件のまとめ(処方箋受付1回につき)

区分(状況) 点数 主な条件
イ)手帳あり & 3ヶ月以内の再来局 45点 お薬手帳を持参し、継続して薬局を利用してくれている場合
ロ)上記以外(初めて・手帳忘れ等) 59点 初めての来局や、3ヶ月以上空いた場合、手帳を忘れた場合
介護施設などの入所者 45点 老人ホームの入所者やショートステイ利用者への指導(月4回まで)
オンライン服薬指導(手帳あり) 45点 スマホのビデオ通話などで指導した場合(3ヶ月以内の再来局)
オンライン服薬指導(在宅患者) 59点 在宅医療を受けている患者さんにオンラインで指導した場合

⚠️ 減算されるケース(要注意ルール)

  • 手帳活用実績が低い薬局(特例): お薬手帳をちゃんと活用できている患者さんが50%以下の薬局は、指導料が 13点 に大幅減額され、他の加算も取れなくなります。

専門性を発揮した指導・加算

特定薬剤管理指導加算1・2・3(特に注意が必要な薬への指導)

💡 ざっくり言うと? 副作用が出やすい薬(ハイリスク薬)や、新しい薬、抗がん剤など、「特に慎重な説明と確認が必要な薬」を出したときに、薬剤師が専門性を発揮して丁寧に指導したときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
加算1(新たに処方) 10点 厚労省が指定する安全管理が必要な薬が「初めて」出たときの丁寧な指導
加算1(指導の必要あり) 5点 上記の薬で、継続中であっても特に指導が必要だった場合 注*
加算2(抗がん剤) 100点 抗がん剤治療中の患者へ、副作用などの詳細な指導・状況確認を行う(月1回まで)
加算3(イ:リスク管理計画) 5点 RMP(医薬品リスク管理計画)に基づく指導を行った場合(最初の1回)
加算3(ロ:バイオ後続品説明等) 10点 バイオ後続品への変更提案などを積極的に行った場合(最初の1回)
注*「いつものハイリスク薬だから毎回5点」ではなく、何か変化があって追加の指導が必要だった時
① 副作用が出ている・疑われる
② 用法・用量の変更
③ 服薬状況に問題がある
④ 検査値や患者状態の変化
⑤ その他、特に指導が必要と判断される場合
小児・乳幼児向けの加算(小さな子どもへの丁寧な指導)

💡 ざっくり言うと? 小さな子どもや、特別な医療的ケアが必要な子どもに対して、保護者に体重の変化を確認したり、粉薬の飲ませ方を工夫して教えたりと、子ども特有の丁寧な指導を行ったときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
乳幼児服薬指導加算 12点 6歳未満の乳幼児へ、保護者に対して丁寧な指導を行った場合
小児特定加算 350点 18歳未満の「医療的ケア児」に対して、専門的な管理や指導を行った場合
医療的ケア児とは、人工呼吸器の使用や日常的なたんの吸引、経管栄養など、生きるために医療的なケアが欠かせない子どもたちのこと
吸入薬指導加算(喘息などの吸入薬の正しい使い方を教える)

💡 ざっくり言うと? 喘息の薬など「息を吸い込みながら使う薬(吸入薬)」は使い方が難しいため、練習用のデモ機を使って、患者さんが正しく吸えるようになるまで手取り足取り教えたときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
吸入薬指導加算 30点 喘息、慢性閉塞性肺疾患、インフルエンザ等の患者に指導した場合(6月に1回まで)
麻薬管理指導加算(外来の患者さんへの麻薬の指導)

💡 ざっくり言うと? がんの痛みを和らげる麻薬などを持ち帰る患者さんに対して、「痛みが取れているか」「安全に保管できているか」「余っていないか」をしっかり確認・指導したときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
麻薬管理指導加算 22点 投与された麻薬の服用状況、残薬状況および保管状況について確認・指導等を行う
介護保険の調剤報酬点数については、介護保険法の規定によるため別途記載します。

継続的な支援

かかりつけ薬剤師による支援(あなた専属の薬剤師としてのサポート)

💡 ざっくり言うと? 患者さんから同意をもらい、「かかりつけ薬剤師」として指名された薬剤師が、24時間電話相談に乗ったり、薬局の外でも継続的に患者さんをサポートしたときの特別な点数です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 50点 薬を渡した後日、電話等で薬の効き目や副作用の様子を確認した(3月に1回まで)
かかりつけ薬剤師訪問加算 230点 家を訪問して、ぐちゃぐちゃになった残薬を整理したり指導を行った(6月に1回まで)

処方最適化への介入

服用薬剤調整支援料(多すぎる薬を減らす提案をする)

💡 ざっくり言うと? 色々な病院から薬をもらいすぎて「薬漬け」になってしまっている患者さんのために、薬剤師が「この薬は減らせませんか?」と医師に提案し、見事に薬の種類を減らすことができたときにもらえる大きなご褒美です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
支援料1 125点 内服薬が6種類以上出ている患者の薬を「2種類以上」減らすことに成功した(月1回まで)
支援料2 1,000点 複数の病院から6種類以上の薬が出ている患者に対し、かかりつけ薬剤師が総合評価し医師へ調整提案した(※令和9年6月から開始)
調剤時残薬調整加算(家に余っている薬を減らして無駄を省く)

💡 ざっくり言うと? 患者さんの家に飲み忘れて余っている薬(残薬)があることを発見し、医師に「日数や量を減らしませんか?」と連絡して、実際に薬の無駄を省くことができたときのご褒美です。

📊 点数と条件のまとめ

患者・薬剤師の状況 点数 主な条件
在宅の患者、または かかりつけ薬剤師 が対応 50点 残薬を確認し、処方前に医師へ提案して日数や内容が変更された場合
それ以外(一般の外来患者に対する通常の対応) 30点 同上
薬学的有害事象等防止加算(飲み合わせの悪さなどを発見して防ぐ)

💡 ざっくり言うと? 「別の病院でもらっている薬と一緒に飲むと危険」「副作用が出ている」といった問題(有害事象)を発見し、医師に連絡して処方内容を変更してもらい、未然に事故を防いだときの評価です。(旧:重複投薬・相互作用等防止加算)

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
在宅の患者、または かかりつけ薬剤師 が対応 50点 疑義照会などにより処方変更が行われた場合などに算定
それ以外(一般の外来患者に対する通常の対応) 30点 同上

情報提供・連携

服薬情報等提供料(患者さんの様子を文章で医師などに報告する)

💡 ざっくり言うと? 薬局で聞いた患者さんの様子や、残薬の状況、副作用の訴えなどを「お薬手帳の切れ端」ではなく、きちんとした報告書(文章)にまとめて、医師やケアマネージャーに提出して情報共有したときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
提供料1 30点 病院側から「患者の様子を教えて」と依頼されて報告書を出した場合(月1回まで)
提供料2 20点 薬剤師自身が「報告すべき」と判断して、病院やケアマネ等に報告書を出した場合(月1回まで)
提供料3 50点 病院から求められ、「これから入院する予定の患者」の服用薬リストなどを提出した場合(3月に1回まで)
施設・他職種との連携(病院や施設のスタッフと協力する)

💡 ざっくり言うと? 老人ホームなどの施設スタッフと協力して患者さんの薬を管理したり、患者さんが退院する前に、病院の医師や看護師と直接会議(カンファレンス)をして情報共有したときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
施設連携加算 50点 入所中の患者を訪問し、施設職員と協働して服薬管理・支援を行った場合(月1回まで)
退院時共同指導料 600点 退院前に病院スタッフと共同でカンファレンスや指導を行った場合(入院中1回まで。※ビデオ通話も可)

4. 🚑 特殊対応(在宅医療・時間外対応などの算定要件)

「追加の労力や専門性が必要な場面」

時間外・休日の対応

時間外等加算(時間外・休日・深夜の割増料金)

💡 ざっくり言うと? 薬局が閉まっている時間帯や、日曜日などの休日に、急な病気で処方箋を持ってきた患者さんのために、シャッターを開けて特別に対応したときの「割増料金」です。基本となる点数が、100%〜200%上乗せされます。

📊 点数(上乗せ割合)のまとめ

基礎額 = 調剤基本料(各種加算含む) + 薬剤調製料 + 無菌製剤処理加算 + 調剤管理料

区分 加算される割合 主な対象・条件
時間外加算 基礎額の 100%増 開局時間より前、または閉局した後に対応した場合
休日加算 基礎額の 140%増 日曜・祝日などに開局して対応した場合
深夜加算 基礎額の 200%増 深夜(夜22時〜翌朝6時)に対応した場合
夜間・休日等加算(普段から夜間や休日に開けている薬局の評価)

💡 ざっくり言うと? 地域のために「あえて」平日の夜遅く(19時以降)や、土曜日の午後、日祝日などに開局している薬局で、その時間に処方箋を受け付けたときにつく点数です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
夜間・休日等加算 40点 平日19時以降、土曜13時以降、日祝日に処方箋を受け付けた場合(受付1回につき)

在宅医療・訪問指導

在宅患者訪問薬剤管理指導料(薬剤師が家まで薬を届けて説明する基本料)

💡 ざっくり言うと? 薬局に薬を取りに来られない患者さんの自宅(または施設)へ薬剤師が訪問し、薬のセットや副作用の確認、飲み方の指導を行う「在宅医療」のメインとなる基本点数です。同じ建物に何人の患者さんがいるかで点数が変わります。

📊 訪問指導の基本点数(月4回まで※条件により週2・月8回)

区分 点数 主な対象・条件
単一建物患者 1人 650点 一軒家や、マンション・施設内で1人だけの患者さんを訪問した場合
単一建物患者 2〜9人 320点 同じ施設内で2〜9人の患者さんをまとめて訪問した場合
単一建物患者 10人以上 290点 同じ施設内で10人以上の患者さんをまとめて訪問した場合

📊 訪問時にさらに追加できる「付随加算」

加算名 点数 条件
麻薬管理指導加算 100点 在宅で麻薬を使用している患者さんの痛みの確認や保管指導をした場合
医療用麻薬持続注射療法加算 250点 麻薬の持続注射ポンプなどを使用している患者さんの管理をした場合(※オンライン不可)
乳幼児加算 100点 6歳未満の小さな子どもを訪問指導した場合
小児特定加算 450点 18歳未満の医療的ケア児に対して専門的な管理をした場合
在宅中心静脈栄養法加算 150点 在宅で中心静脈栄養(高カロリー輸液)をしている患者さんを管理した場合(※オンライン不可)
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料(容態急変などで、予定外に緊急訪問する)

💡 ざっくり言うと? 「急に痛みが強くなったから麻薬を追加してほしい」「熱が出て急変した」など、もともと予定していなかった日に、医師からの指示で緊急で自宅へ駆けつけて薬の指導をしたときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
① 計画疾患の急変 500点 訪問薬剤指導の対象となっている病気の急変で駆けつけた場合
② 上記以外 200点 それ以外の理由(新たな感染症など)で緊急訪問した場合
夜間・休日・深夜訪問加算 夜間400点
休日600点
深夜1,000点
末期がん患者等で麻薬注射が必要な患者の家へ、夜間や休日に緊急訪問した場合
※この緊急訪問の際にも、上記「麻薬管理指導加算(100点)」や「小児特定加算(450点)」などの付随加算を追加で算定できます。
在宅患者緊急時等共同指導料(医師と一緒に家を訪問する)

💡 ざっくり言うと? 患者さんの容態が急変したときなどに、主治医などの医師と一緒に患者さんの自宅を訪問し、合同で診察・カンファレンス・指導を行ったときの非常に高い評価点数です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
在宅患者緊急時等共同指導料 700点 医師と一緒に自宅を訪問して共同で指導した場合(月2回まで)
※この際にも、上記「麻薬管理指導加算(100点)」などの付随加算を追加で算定できます。
その他の在宅・訪問系管理料(在宅医療を支える色々なサポート)

💡 ざっくり言うと? 在宅医療を始める前の準備や、オンラインでの対応、経管栄養(チューブで薬を入れる)の指導など、在宅医療に関わる様々なサポート業務への評価です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
在宅移行初期管理料 230点 本格的に在宅医療を始める前に、事前の準備や説明を行った場合(初回のみ)
経管投薬支援料 100点 胃ろうなどのチューブから薬を入れる患者へ、薬剤師が専門的な支援・指導を行った場合(初回のみ)
訪問薬剤管理医師同時指導料 150点 単一建物1人の患者へ、訪問診療医と「同時」に訪問して指導した場合(6月に1回まで)
複数名薬剤管理指導訪問料 300点 患者の状況により、薬剤師単独ではなく薬局の他のスタッフ(複数名)で訪問した場合
在宅患者オンライン薬剤管理指導料 (状況による) スマホ等を使ってオンラインで在宅患者に服薬指導した場合(※施設入所者45点など)

外来患者への個別支援

外来服薬支援料(持参したバラバラの薬を整理する)

💡 ざっくり言うと? 患者さんが他の病院でもらって家に溜め込んでいた薬(残薬)を薬局に持参してもらい、薬剤師が綺麗に整理して、服薬カレンダーやお薬ケースにセットしてあげたときの手間賃です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
支援料1 185点 患者が持参した薬を整理し、服薬カレンダー等にセットして支援した場合(月1回まで)
支援料2 34〜240点 医師の指示等により、1回に飲む薬を1袋にまとめた(一包化した)場合(※日数が長いほど高得点)

医療安全

調剤後薬剤管理指導料(薬を渡した後日、電話で様子を確認する)

💡 ざっくり言うと? 糖尿病のインスリン注射が新しく出た患者さんや、心不全の患者さんに対して、薬局で薬を渡して終わりではなく、後日電話をかけて「ちゃんと注射できていますか?」「体調は悪くないですか?」とアフターフォローしたときの評価です。

📊 点数と条件のまとめ(月1回まで)

対象患者 点数 備考・条件
糖尿病患者 60点 インスリン等の糖尿病用剤が新たに処方された、または内容が変わった場合
慢性心不全患者 60点 心疾患による入院経験がある患者などに対してフォローした場合
※「地域支援・医薬品供給対応体制加算」の届出を行っている薬局のみ算定可能です。

5. 🏢 その他・介護報酬(ベースアップ評価料・居宅療養管理指導費など)

スタッフの賃上げや物価高騰への対応

ベースアップ・物価対応料

💡 ざっくり言うと? 薬局で働く事務員や薬剤師の給料を上げる(ベースアップする)ための原資や、電気代などの物価高騰に対応するために、新しく追加された点数です。

📊 点数と条件のまとめ

区分 点数 主な対象・条件
調剤ベースアップ評価料 4点 地方厚生局に「賃上げします」という届出を出している薬局で、処方箋受付1回につき加算(※令和9年6月から8点にアップ)
調剤物価対応料 1点 処方箋受付時に算定(3ヶ月に1回まで。※令和9年6月から2点にアップ)

介護報酬(令和6年6月1日施行分)

居宅療養管理指導費(介護保険を使って家を訪問する)

💡 ざっくり言うと? 患者さんが「要介護認定」を受けている場合、医療保険の「在宅患者訪問薬剤管理指導料」ではなく、こちらの「介護保険」の枠組みを使って家を訪問し、指導を行います。(※やっている業務内容は医療保険の訪問とほぼ同じです)

📊 訪問指導の基本単位数(※医療保険の「点」ではなく「単位」で計算します)

区分 単位数 主な対象・条件
単一建物居住者 1人 518単位 一軒家や、マンション・施設内で1人だけの患者さんを訪問した場合
単一建物居住者 2〜9人 379単位 同じ施設内で2〜9人の患者さんをまとめて訪問した場合
単一建物居住者 10人以上 342単位 同じ施設内で10人以上の患者さんをまとめて訪問した場合
オンラインを用いた指導 46単位 スマホのビデオ通話などで遠隔で指導した場合

📊 訪問時にさらに追加できる「付随加算」

加算名 単位数(割合) 条件
麻薬管理指導加算 100単位 在宅で麻薬を使用している患者さんの痛みの確認や保管指導をした場合
医療用麻薬持続注射療法加算 250単位 麻薬の持続注射ポンプなどを使用している患者さんの管理をした場合(※オンライン不可)
在宅中心静脈栄養法加算 150単位 在宅で中心静脈栄養をしている患者さんを管理した場合(※オンライン不可)
特別地域加算 基本単位の 15%増 離島など、国が定める特別な地域へ訪問した場合
中山間地域等小規模事業所加算 基本単位の 10%増 中山間地域(山間部など)の小規模な事業所が訪問した場合
中山間地域等居住者サービス提供加算 基本単位の 5%増 中山間地域に住んでいる患者さんの家へ訪問した場合

参考資料: 日本薬剤師会 令和8年度調剤報酬改定の概要

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